ラジコン飛行機なるもの
(以下ほとんど主観で、面白くもありません。初心者の方には少々参考にはなるかも。・・・なんとなく書き留めておきたかったもの・・・人それぞれ考え方違うので、不愉快に感じる方はごめんなさいです。またかなり独りよがりなところがあるので、誤解、間違い多数あります。ぜひ厳しいご指摘を希望します。それが励みです)
2005.7.30
加筆:2005.8.10訂正
縦できる模型飛行機なわけで、ある程度静安定劣っても、動翼を動かし揚力発生方向をアナログ変化させことで安定を得ることができる。過去の行って来いサーボやエスケープメントはデジタル操舵か?
尾翼のある飛行機のカッコウをし、重心位置というやつが理にかなえば、あとは離陸速度以上の加速推力あれば飛ぶ。ピッチングしようがダッチロールしようが、スピン入りそうであろうが、操舵できればある程度回避でき、運悪く墜落してもパイロットが死ぬわけでもなく(人に当たったら危険)、また作ればいい。お気楽な、でも近頃主流のコンピュータゲームのようなインスタント娯楽よりはスリリングで自然とも関われる、人との交流を含めて・・・。この魅力にありつくには多少壊れてもめげず修理するか、新品を購入してつづける辛抱が少々必要。この辺がメジャーな趣味とは一線を画し、続けられるに足る魅力を感じたなら本物。スケール機の魅力それなりにみんな楽しい飛行物体なのだが、スケールにこだわるわけ・・・
1、ラジコン飛行機の分野分け
  
@スケール機
なんてったってゼロ戦じゃない、これ正統派スケールマニア。多くの方々の憧れのA6M5は団塊の世代、1950年代birth dayの子供時代気づかぬうちに耳に飛び込む飛行機の代名詞。私も例外ではないのだが、どう間違ったか一度も作ってない。今や希少丸鷹91クラス代理飛行はとても素直で、好印象、かっこいいことこの上なし。大型機狂fukusimaの本田さんのテスト飛行は楽しかった99艦上爆撃機、隼300、雷電120、丸鷹零戦91
更津飛行場:ヶ崎飛行場
実機 アメリカ人レストアのA6M5の優雅な真円バレルロールは圧巻。ライバルとおぼしきP51のけたたましい爆音滑走中、さらりと涼しく半分の距離で離陸していくゼロ(零といわないと怒るひともいる)。田んぼ上空半周旋回途中のP51を尻目に黒山ギャラリー低空を一周軽くやり過ごしローパスするゼロ。スピードを除けばドッグファイト向きであることは間違いない。もちろんそれが勝てる要素といえるかは、限りない環境条件、パラメーターによって予測はできない。・・・と思う。そんなこともどうでもいい、とにかくダブルワスプじゃない星型栄空冷エンジンを納める太いカウルのくせになんて美しいライン。キャノピー、その後尾翼までつづく微妙な曲線はアールヌーボ。それ以上は皆さんのほうがご存知。奇才堀越二郎氏のこだわりは空力、構造、デザインともにアンリミテッド。主翼リブ、胴体バルクヘッドなど徹底的に量産性犠牲に肉抜きし重量が半分というのもすごい、ワンショットライターといわれようとも傑作に違いない。


木更津に来たときの零戦
学生時代にクラブ有志と
いったっけ。


アメリカ人パイロットと言うの
が違和感あるとすれば、
ぜいたくかも。


龍ヶ崎飛行場にやってきた
零戦52型、木更津のと同じ
塗装のようだが同機?


軽々の急旋回は圧巻


P51
も一緒だよ


エシュロン


ペラ止まってないよ


ウルトラゆっくり着陸に当時最悪の草地滑走路での運用を考慮しているようにも見える。そして美しいまさに3点接線、尾輪が先にタッチダウンしそうな着陸には圧巻、P51は馬力2倍、大きさはさほど大きな気がしない。翼面荷重が大きいのだ、着陸速度も見てわかる位に早く3点着陸は危険な領域かも知れない。確か初めてNACA開発の層流翼6シリーズを採用して高速を誇ったといわれる。アメリカ人レストアのA6M5実機栄エンジン搭載零52型とP51をアメリカから分解
プレーンズ オブ ファイム博物館から館長もお出ましで開催、アクロパイロットの上野氏も多く関わっていたらしい。たぶんこれが最後だろう日本で出資する金持ちに飛行機マニアはたぶん存在しないだろう。
史を背負い、設計者の意図を感じ、自分でその憧れの機体をスケールダウン設計、製作し、コントロールできることにスケール機の深さがあると思う。残念なところは実機と相似形を善とするため模型設計者の腕の見せ所は軽量に、応力集中しないよう、満遍なく強度を必要十分に配置することに尽きる。空力的にはスケール感を忠実にすればするほど、変更の余地はなく独自アレンジはご法度。しかしながらどこかで妥協しないと、重量増と付加価値(価格に置き換える)に押しつぶされる。こんな面倒な飛行機をやる人は当然少数でマニアックに陥りやすいがアメリカではかなりポピュラーで手の込んだ秀作が作られ、ユニークパーツ、ノウハウも豊富でWWではメジャーといえなくもないから安心しませう。私はテイスティと呼びたい。
   
Aスタント機
スティックに忠実に微動だにせず飛行できることを旨とする。いいかえればコンピューターゲームに限りなく近く飛行できる機体が好まれる。よって素人にはコンテストに出場できる機体製作は困難。極端には上下対象形状が好ましいが操縦者が表裏認識できない欠点もある。これ半分冗談・・・
これほど普及したジャンルはなく古くはトーラス、富士、サンダーバード、ブルーエンゼル、スーパースター、スーパーシクロリー、マラブ、バンシー、キュラーレ、スカイマスターなど限りなくなつかしの名機が思い浮かぶ。サイドにマウントされた60サイドポート2サイクルにむき出しのJEXマフラーが粋。ワールドコンテスト主催状況見ても、Mr.ウォルフガング マット、忘れてならないヨーロッパ小国リヒテンシュタインの Mr.ハンナ・プレトナ、かつてのワールドチャンピオン吉岡さんなども在籍していた日本の顔、いまでも総人口は多分最大でラジコン界を牽引してきた。パターン記憶できないしスティックさばきもたいしたことない私には今でも遠い存在。
  
Bエアロバチック機
スケール機でスタント、アクロバット飛行しようとがんばってるのがこの大人気カテゴリー。古くはチェコ製ズリン、ロシアのスホーイ、ヤク、お国忘れたがキャップシリーズ、デ・ハビランド チップマンク、 エクストラシリーズなど、ブロンド女性パイロットも登場し実機も華やかに演出いっぱいショーを繰り広げている。言わずもがなユルギスカイリスを有名人に仕立て上げたエアロバチックグランプリはラジコンしらない車好き青少年でもしってるメジャーイベント。
RCは大型が近頃好まれ、静止推力/ 重量比は実機に大きく上回る。翼型は最大厚部が前進しピーキーに(大迎角まで失速を遅らせる特性あるが、失速すると急激でリカバリー難のつわもの)、動翼には空力、マスバランスをこれでもかと配しどたばたと大きく人力で操舵できるようアレンジされるが、腕利きパイロットと大パワーが前提。低速アクロを得意とするがテールモーメント小さく、テーパーきつい主翼とあいまって高速ストールに入りやすい傾向はRCでも感じる。ストレス解消と危険な香りを同時に体感できる子悪魔的機体。
Cファンフライ
エアロバチック機をさらにディフォルメ翼面荷重を思いっきり下げ、推力/重量比をアップさせ、座布団のような翼型で(失速って何?とういう人向)を採用したスケールとは決して縁のない禁じ手の機体。指先と脳の運動には役立つこと請け合い。でも操舵角控えめにすればとりあえず飛ばしやすい練習機にもなる・・・上半角0°でロール系自立安定無しはちと危険か?
Dグライダー
スケール機の対極といえる。グライダーというよりセールプレーンといったほうが粋。密度、温度、湿度、速度が刻々変化する空気を捕まえて上昇も下降も予知できにくいがサーマルを体感できたときの喜びは代えがたい。滑空であっても空気玉上昇が発生し運よくグライダーが入り込めば上昇できる。視界没もあるのでギャンブル同様深入りしないことが勇気だがそうあるものじゃない。だからの魅力。したがって機体のもつポテンシャルが肝心で空力、(滑空比L/Dといって単位高度降下に対しどれだけ前進できるかを示す無次元の指標で実機グライダーは最大40を越す)構造に長けた方が製作すればばっちりで、飛行機イチの理屈屋さんがそろう分野といえる。ゆめゆめ安易に近づくことなかれ。記憶が正しければ古くはガルモデルの館林先生、ムサシノの・・・現在島崎さん。今はチェコのシャーレに独占か?そんなことはない。ノスタルジックにサーマル工房や自作派がたくさん居られる、これまた奥深すぎるカテゴリで侵入間近なれど財務と相談が肝心。3種ソアラーもいいけどアンティークにセコンダリー、プライマリーもノスタルジックでいいよ。これまた結局スケールなんだな。


三田3


ピラタスB4のエアロトーイング


E電動パワー
30年以上前マブチがユニットと機体を発売。しばらく進化が衰えたかに見えたが、主に希土類(漢字違う?)界磁からコバルトサマリュートブラシモーターとニッカド急速充電器の充実によりモグラを中心に急速に普及、さらにブラシレス、コアレス、グレゴアシップロータリーエンジンよろしくモーター缶回転することによるイナーシャ減を狙ったモータなど進化はとどまらない。バッテリーも同じくニッカドにニッケル水素が加わり、容量/重量比がリチウムポリマーにより大きく飛躍、ガスパワーにおとらないパフォーマンス。実車のキャパシタや燃料電池など畜エネルギー技術はRCにも少しづつ還元されるだろう。放電電流増大も日進月歩、ガスパワーにおとらないパフォーマンス。これらは半年単位で変わってしまうような急成長分野で、今しばらく見守り納得いくところで利用するのが賢明かな。
空力はある程度熟成パーマネントノウハウで一生ものの知識だがモーターパワープラントは見極めが大変だ。しかしながら4サイクルビートサウンドの魅力に離れられない私はやはり時代遅れなんですね。爆発しないように注意して使おうね。
Fインドアファンフライ
何も申しません。飛行速度の二乗、重量に比例したエネルギーで飛行してるから壊れにくい、あるいは壊れないのが身上で風のない体育館で増殖中。怒られるかもしれないがバーチャルでないゲームに近い。

Gターボジェット機
よだれ拭いて・・・・・
あこがれの始動サウンド、決して騒音でないのに実機と同じ20万rpmは予算許せば即購入の代物。もちろん推力/重量比はあらゆるパワーユニットのなかで最大。
問題は予算よりも滑走路かもしれない。いやこれも予算に違いないしまだ研鑽がたりないのだ。安全面はもちろん、コンプレッサー、タービン、空気取り入れ口温度と排気温度差、タービン温度が及ぼす推力の関係などメカニズムを知らずして利用してはならないと予算を脇に置いたふりをして我慢の毎日。作りたい機体は山のよう。でも決してキット、完成機は買わないつまらないこだわりを相変わらず持つ。

HDFジェット機
ターボジェットに押され気味のDFだが18クラスなど小型も登場し飛行速度、予算、滑走路ともに手軽なパワー。ちかごろは電動のポテンシャル上昇で別な魅力も発揮、無視できないアイテム。使い方、機体設計を吟味すればかなりいけると思っているが、秘密。もちろんDFから設計すれば機体の素性に合わせたベストなユニットが得られるが工作技術と少々の流体計算がほしい。

 

アロー発進!

 

I、練習機
基本ですが改造ほどこせば個性豊かに変身可能。意外と奥深い存在で古くはパイロット(OKと今は統一?)ジュニアなどノスタルジックなものはラダー機であってもたまに飛ばしたいものである。もちろん色絹をクリアドープで仕上げ、けたたましいENYA19Wエンジンあたり使えばタイムスリップ。


サンデーシーアルファーに貴重なピンク色絹張り、FS26でまろやか飛行は十分満足行くものだった。
後にコバルトDCブラシモーターに換装して、屈斜路湖など景勝地でもエコお気楽時代を過ごし。
次は上半角除去、2サイクル21Xガスパワーに戻しアクロバット機に、
最後は残った翼を利用してパイパートライペーサーとずいぶん長いこと楽しんだ。


Jアンティーク、オールドタイマー機
40
代以上にならないとこの辺のよさはわからないかも。リアルタイム60代以上?高翼で大きな上半角、楕円翼などが代表形態ですが
シングル時代の練習機のようなものも含んでいいような気がします。この辺は今作ればRC機のスケール機のようなものでしょう。マニアがたくさんいらっしゃいます。当時はマフラーもない2サイクルエンジンですから機体形状に反しノスタルジックとはいえない興ざめな高周波音を発して飛行していたと推測します。(私の時代よりさらにむかしなのでしらないのです)でも色絹にクリヤドープをあめ色のように塗って飛ばしたらこれこそノスタルジー。けっしてアクロはやめませう。今ならもれなくラダーロールはできるかもしれませんがのんびりやるのが真骨頂と思います。キットを1機だけ所有しています。これは宝ですがあと20年くらいしたらゆっくり作ってとばしたい。
K水上機、飛行艇
忘れてました。一番楽しいやつ。何がいいのでしょう、うまく説明できません。練習機でもフロートつければなかなかじゃないですか。きっと何かぶら下げて飛んでるものに無意識に憧れがあるのか?富士山の様に末広がりは安定してみえるもので、ドロップタンクつけたP51、F86、長扁平ぶっといタイヤはいたalfa romeo(ひいきめ)、ferrari,大昔はやったルーズソックス、鉄人28号やガンダムのぶっといすねも同じか・脱線。真面目にいきましょう。波しぶきをあげて離水、山の緑、もしくは紅葉、水面に映しだされる自分の機体。タッチアンドゴーは地上より、リスクあるけど、気持ちいいよ。着水後しぶき上げて戻ってくる様。真実は景勝地の湖などでやればキャンプ、バーベキュー大会これ最高。
このカテゴリーと言えば松田恒久さん、アルカス大橋さんにはかなわないから、このへんで・・・

これ以外のカテゴリあったらごめんなさい。いつか追加します。

2、スケール機の立場
ジリ貧か。そんなことはない、歴史を紐解き。設計者の意図を感じ。空力をちと語り。設計に個性と合理性を。製作を楽しくいい加減に、綿密に。飛行で肝をつぶし。クラブ仲間同し誉めあい、けなしあい。スケールイベント他流試合でノウハウ盗み。青空の下軽く日焼けし。不時着、墜落すれば走り運動不足解消し。一粒で十おいしい。
飛行重視のセミスケール、フライングスケール同じか?コンテストスケール、妥協しないスーパースケール。その中間を行くシルエットが実機に近く毎週飛ばせるお気楽スケールが私のポリシーなんてね。でも集いに参加するのはぜひお勧め。見る目が変わってくる。鋲一つ、ウェザリング一つとっても皆違う、ディフォルメかと思いそうにこれでもかとやる方と、さりげなく涼しく控えめにあくまで実機を見る・・ひいきめにはやっぱHICOのおやじか、でもなにもでないな。

3、空力理論の面白さ
 簡単に・・・しか書けない。理解できてないから。
ここから先は理解の深まりと共にアップロード、リバイスしていきます。しかしながらここが一番語りたいところで、鳥や実機を含めた各種RC機データと見て分かる飛行の掟をビジュアルに表したいです。キットのスペック見ただけで飛ばしやすいかはある程度やってると分かるけど定量的に解説したものは模型では少ないような気がします。

1)ラジコンと紙飛行機
 ・静安定
RCは冒頭でも述べたが操縦できることにより静安定はある程度犠牲にできるあんちょこさがある。紙飛行機など飛行中に動翼など補正できないジャンルは静安定は必須で、突き詰めるとある形状に落ち着いてくる。飛行時間最長求めるなら、理論と共に微妙で根気の要る調整と経験がものをいう。各地で子供から年配方まで飛行時間を争うコンテストが催され、世界大会もあり気楽に参加できる結構RCよりメジャーなジャンルかもしれない。
・安定装置
近頃といっても30年以上前にさかのぼるフライバイワイヤ。センサーとコンピューターで武装された強制安定を得る電子からくり。古くはアブロカナダCF105arrowなどというマイナーな幻の機体から採用が始まったと記憶するが間違いあったらお許しいただきたい。F16といえばなじみのフライバイワイヤ。自衛隊が配備しようとしている・・・か?F2はさらに進化したコンピュータからくり。今やユーロファイター2000やラファール、JAS39グリペン、B2、スホーイ39、MIG29など、なければ即墜落保証付。静安定という言葉は実機では将来マニアだけの死語になるかもしれない。したがってモダンスケール機設計には少々トッピングを振りかけるか、プロポメーカーご推薦のフライバイワイヤよろしく安定装置、ジャイロなどの余裕が必要。でもそこまでやると模型本来の楽しさが損なわれる気がするのは私だけか、空力含めた腕で勝負したいじゃないですか。Aviatorなのだ。
 
2)ラジコンの飛行速度と大きさ
・よく言われるスケールスピードはスケール倍率に単純線形比例だから1/10機体が100km/hで飛行するなら1000Km/hに相当するわけでゼロ戦が見た目「音速」に近いわけです。実際の飛行速度測定したわけじゃないけど、かなりRCスケール機の速度は速く感じる。スケール機に限らないが・・しかしながらRC模型飛行機の絶対スピードは低い。速度Vは翼面荷重のルートに、機体重量は飛行速度Vの二乗に比例、持っているエネルギーも速度の二乗に比例し重量は単純に比例する。そら高校?物理で習ったF=1/2mvだから墜落したときの衝撃は放物線を描いて上昇するわけで、大きさに単純に比例しない。10クラスならともかく120クラスの機体とごっつんこしないほうがいいよ、痛いじゃすまない、頭砕ける。(ざっくり50倍近いエネルギー差になってしまう。まちがってた?)
 
3)二乗三乗の法則(相似形が原則)
 あらゆる物体に共通する概念だと思う。象さんの子供、小象さん相似形なら大きさの倍数に対し二乗にほぼ比例した表面積と三乗に比例した体重の親像さんということになる。でも足の裏の面積が二乗で大きくなるのに、体重は三乗で大きくなるから単位面積当たりの足裏荷重はちょっと考えても大きくなるよね、そのまま大きくなり続けると足を支える土壌の強度、硬さが問題になってくる。小像さんが歩けるところが親像さんは歩く度にあしが土に埋もれてしまう。
そこで昔の人は考えたかどうか知らないが、かんじきやキャタピラーが発明され重たい戦車や重機を柔らかな土壌ぬかるみでも走らせることが可能になった。単位面積あたりの荷重を減らしたわけ、この辺までは誰でもご存知。つまり象さんの大きさには限界があるのだ。もちろん足を支える骨格や筋肉の話も延々ありそうですが脱線がすぎるのでやめます。大きさ倍数a,元の重さb、元の面積cとすればbxa^3=W(重量),cxa^2=S(面積)。従って単位面積あたりの荷重W/S=(ba^3)/(cxa^2)=(b/c)ab/cは定数だから変化なし、aは倍数だから単純比例。足面荷重をを支える土を空気に置き換えると飛行機でいうところの翼面荷重になり、同じく大きさ倍数に比例して上昇する。グラフを書いてみると一目瞭然。

みに以下グラフは自作ブラウンB2アクロを題材に倍率をリニアに大きくしていった場合のもの。


当然放物線を描いて上昇するのだが・・・


しに倍率基準で見ると翼面荷重はリニアになる。実機はこの
線上あると思いきや、そうではないみたい。グラフの飛び出て
いるのは実機フォッカーフレンドシップのもので、どうみて
も外れている。実機を小さくしたのが模型ではなそうだね。
厳密にはB2アクロ基本グラフなのでフレンドシップと比較は
相似で無いので参考です。

4)翼面荷重とレイノルズ数
イノルズ数(以下Reと表記)という言葉聞いたことがないとしたら、どこにでもある空力の本に必ず登場しますので一服。
無次元の係数で飛行機や建物の設計にはとても大事な概念。
ハエなどの小さな飛翔動物ととコンドルなどの大きな鳥が感じ取る空気の感じ方は当然違う。相対的に分子の大きさが違って見えるはず(見えるはずもないので感じるのかな)相対的に空気のっこさが違って感じるに違いなく、失速しやすいかどうかに最終的に関わるのです。また気密度もハエにとっては無視できない勘定になってくる。もっと誇張すればタンポポの綿のついた種がいい例、単位体積に対する重量がやたら小さく、空気密度1.25kg/m3よりは重いのかもしれないがかなり近いはずでちょっとした風で舞い上がり遠くに種を飛ばし子孫を広く繁殖させる。


機体の大きさに対してReは放物線を描いて上昇する。Reは大きいほど
空気の流れは翼に付着しやくなり失速する迎角大きくなる。つまり最大
同じ翼型でも揚力係数はアップする。大型機ほど飛ばしやすいはずである。


Re
=空気粘性x空気密度x物体長さx物体の対気速度、これは定説。前2項は媒体によって決まる定数なので、水やワックスなどではまた違うわけですが、ここでは「空気」それも低高度のラジコン機飛行空域とすれば定数とみてOK、(B747などの亜音速機は成層圏を飛行するのでいずれも違ってくる)残りの物体、ここでは代表で翼さのY方向長さコードC(翼弦)と一般的にいってるものと飛行速度Vが変数になる。
この2つの積でReを変化させるため大型機ほど大きくしかもリニアではなくある程度放物線を描いて上昇していく。一般にReは大きいほど翼から空気の流れがはがれにくくなるといわれる。同じ翼型でもラジコンだと6度程度の迎角で失速しても実機ほどになると15度くらいは平気で空気は翼に食らい付く。


40LA
2200g)x1.25


FS26
1500g)


乗三乗の法則を試すなんてうそだが偶然実践して作ったのがカーチスR3C−2の40LAバージョン。これは先に製作したFS26バージョンより胴体幅以外はきっちり1.25倍になっている。バルサ原反900mmを無駄なく利用したい根性なのだが大きさは40として調度いい。
上記法則でいけば、翼面積は30dm2→47dm2に、重量は1500g→2920gになっていいはずだが実際は2200gに仕上がっている。翼面荷重は50→46.8g/dm2とさほど変化してなく、二乗三乗法則62g/dm2でも十分軽い部類だから問題なく飛行できるわけだけど46.8/dm2という数値は複葉で効率ダウンするにしても素敵で実際飛行は軽々、余裕の安全かつアクティブに仕上がっているわけで、自画自賛だが飛行見るギャラリーも明らかに違いを感じる。レーサーにはほど遠いけど2200gはドバンテージ。飛行速度が一義的に翼面荷重で決まるとは思えないが(そう記してる本もある、たぶん滑空の場合と理解)スピードはエンジン出力増加によりちょっと早くなった程度かな。コードは当然1.25倍大きくReアップ、アスペクトレシオは変化無いが、上下翼間距離、スパンアップで相対的に干渉抵抗、誘導抵抗など減少しているはず。実際飛行、離着陸はさながらちょっとパワー不足のファンフライ並に自由自在。エンジン急激に絞り沈下角きつく着水アプローチにはいってもスピードそのものはゆっくりで失速せず粘る。着水50cmくらいで引き起こすがゆっくりだからよく見える。お陰で障害物をよけての着水が容易に、当然生存率も高く既に100回以上は飛行してるはず。翼面荷重低い(軽い)は迎角小さくても揚力とつりあい取れていればいいわけだから有利は当たり前でわずか1.25倍のコードであってもReアップと模型ならではの失速角度小をカバーできるわけだ。これってフラップなど高揚力装置を持たないストール機といっていいわけで、飛べばよかった明治、大正時代の機体と同じ発想、しかしながらビジネスや戦争が入ってくると上記のように実機は用途に応じアレンジ進歩する。ラジコンもそうだが、好き好きですね。十分な滑走路ある方はすきなだけ翼面荷重アップしてください。動態視力の鍛錬になることでしょう。

5)これまでトライしたバラエティ形態と飛行インプレデータなど肌で感じた体験話
・オーソドックスゼロ戦タイプ
 スタント機もがそれに相当するがもっとも採用人口、メーカーの多いジャンルで正直言って物足りない。その点斬新かつユニークな設計のバリ、ルタンなどの設計者のデザインにはいつもセンセーショナルを感じるのは私だけではないはず。


caudron C460


FA-200


Brown B2


P51 at Ryuugasaki Air port


・高翼
小型機を総じてセスナと言わないで、ニュースキャスターさん。ラジコンのほうが上半角が大きいのは練習機に向いている、主にロール系に自立安定が増すがダッチロールに注意。実機はまず上半角は少ないか無いに近い。やじろべー安定で上半角なくてもロール安定は十分、ラジコンは教官のいない初心者からはじめる人もいるから仕方ない。ラダー機は上半角無いと旋回できないかと思いきや、セスナ並みの高翼ならスムースではないが旋回は可能。最初は無理だろうとおもっていたが、胴体がラダーで振れたとき振れた反対側の空気が胴体にせき止められ行き場を失った気流は胴体下面流れる、同時にせき止めが地面効果同様翼効率をアップされるのでロールすると勝手におもっている。低翼上半角無しはラダー打ってもまったくロールはしない(Brown B2アクロで実験済み)。


mono coupe 90A


Belanca citab
ia


Ilander


Cessna


PA-22


・強後退角デルタ
私の作品ではCF-105 Arrowがそれにあたる。フランスのミラージュシリーズがもっとも有名、構造重量減、翼厚も薄くできるメリット、当然尾翼が無い分、重量軽減可能。欠点は最大揚力係数が低くかなり迎角上げないと浮かない、旋回しない。それでも風圧中心移動が少なく、高迎角で失速しない良特性は一度作って飛ばすととても面白い。多くのジェット戦闘機がこのレイアウトを思いのほか採用しないのはドッグファイトなど想定して上記欠点を補えないとからだと思うが、フライバイワイヤを採用している現在のカナード付EF2000やラファールは欠点を克服している。彼らのカナードはビゲンのカナード使いと明らかに違う。モダンカナードは通常利用していない。空戦のとき、もともと負のピッチ安定を利用して高マヌーバーを行うためだ。従ってフライバイワイヤを抜きにして話はできない。いずれにしても大きく機首上げ着陸進入する強後退デルタ機はコンコルドやスペースシャトルを含めのようで美しいことこの上なし。なんでだろう。パイロットには最悪なんだけど・・・

・後退角つき無尾翼

Me163コメートを代表にその後はB2爆撃機あたりになる。突き詰めると飛行機はこのような形態でいいわけで、胴体は不要。翼だけのスパンローダーでいい。しかしながら後退角ないとピッチ安定はかなり厳しく、実用性は無いだろう(ラジコンでの右2機はピッチ安定すこぶるよくって、つじつま合わないのが納得できない)。いわゆるテールボリューム(尾翼容積)がとれないわけでそれを補うなにか、今なら2次元、三次元推進ノズルがあれば代用できそう。ただの矩形、ふすま型の飛行機ができるが、もしできてもたぶん見向きもし無いだろう。カッコ悪い。飛べばいいってものてものじゃない。
ラジコンではCF105タイプも含め飛行インプレッションさほど変わらない。着陸速度はこの手のレイアウトでは早くならざるを得ないが、これも翼面荷重次第。ちょっとつまらない説明でした。


F7F
カットラス


Me163
 コメート


・カナードデルタ

共同EF2000、ダッソウ・ラファール、サーブ35ビゲン。前者2つはフライバイワイヤの塊でそのままRC化しても絶対に風圧中心と重心は実機と一致しない。ラジコンで飛行できるポイントを探すしか無いだろう。ノーズが長いあるいは後退角ある機体などはすべて主翼のみ積分や幾何計算だけで算出した風圧中心だけで重心を決定してはいけない。通常はテールヘビーになる。また私のEF2000のカナードはエレベータとして動きをかけたがオールフライングのためとても失速しやすいはずだ。そこで残念だが、エレボンでピッチをアシスト以上のことをやっている。ミキシング実験では高速時はカナードだけでもよさそうだが着陸はまずピッチアップをカナードだけで行うのは危険に感じた。その点ビゲンはカナード面積も十分だしオールフライングでもないからそのまま揚力だけの恩恵にあずかれるかも知れない。今とても興味ある一機で作りたい。


EF2000
WWUの
ヨーロピアンファイター


・複葉
意外と作ってきたが特に通常機と変わりないと感じる。割合翼面荷重は小さくなるのが常だし、干渉抵抗が張り線で増大するとかはあまり気にしなくてよさそう。作るのは面倒だけど飛行の安全率は結構高い。味わい、ノスタルジーを堪能しよう。


福島スカイパークに飛来した
実機AN2アントノフコルト


ハミングカブ改 
恵美号もどき


今はなき
華やかだったころの
レッドイーグルス 
ピッツS2A


これはどうでもいい
完成 京商 Pt17


Curtiss R3C-2
FS26


・飛行艇

現在SavoiaS21は唯一の飛行艇作品だが、何の問題もなく飛行できてしまったためどこが危険とか書けない。苦労せず偶然セッティングがばっちりだったのだろう。エンジンスラストやアウトリガーの角度などもともと心配はしていたが、完全スケールのままで問題はなかった。フロート機のように波の高いときプロペラのキャビテーションも少なく難なく離水可能。フライングボートには独特の響きがありこれからも作り続けたいカテゴリ。


・プッシャーとトラクター
プッシャー推進はEF2000のみで飛行成功している。エレボンが効いているところを見るとプロペラ後流がなくても舵は効くようだ。特にトラクタと大きく変わる特性は感じない。自作で唯一飛行してないBD5は重心位置とエンジンスラストが課題と思っているが実機は飛んでいるし、プッシャーが致命的な要因では無いだろう。


BD-5


EF2000 at Fukushima Sky Park
これもプッシャ-


・DF推進
電動のオリジナル設計が最初であまり電動DFが盛んとはいえないころの試行錯誤で推力重量比なんと0.38と非力ながら翼面荷重を下げたお陰でなんなく飛行できた。機体レイアウトは冒険無いし飛んで当然、DFの推力だけが未知数だった。Arrowは静止推力が同じパワーユニットでもネットで京商キットよりアップしていたのが何よりの成功。空力は面白いの一言。それ以外は翼面荷重が低く設定できたのが揚力係数低い強デルタを補いあまったのだろう。

 


・尾翼付後退角
F86セーバーがメジャーだがドイツ誇るMe262が最初のレイアウトといわれる。後退角そのものが上半角効果をもたらすことは多くの方承知でもちろん音速突破に貢献していることは周知。戦闘機では境界層の翼端移動による翼端失速とピッチアップ。翼端ねじれによるエルロンリバースなどの悪さも思い浮かぶ。


学生時代に作った次作4号機F86


現役初代Blue Impulse百里基地にて

支離滅裂で作ってきたのでないです。好きな飛行機をつくってたらいろんなジャンルになったのね

6)翼型

7)尾翼容積

 

B52のうんちく(私見)
ベトナム戦争(ベトナムではアメリカ戦争と呼んでいる:当然といえば当然)あたりからかな、いまだ運用されている長寿ストラトフォートレス。垂直尾翼高さや尾機銃形状の変更程度しか見た目気づかないがハイテクアビオニクスをおごりまだまだ生き続ける勢いだ。見た目には後退角付8発ターボジェット(後にターボファンに換装された?)爆撃機で、なんてことなく、ボーイング747開発へはかなりデータが利用されたといわれると大型機開発の先がけか、なんて少しは興味湧くかも。でも以外にも本質的面白さは離着陸姿勢にあると思う。(全身のB47もある程度似たところある)ビデオでもリアルでもみると地面にほぼ水平に上昇、あるいは着陸しているような気がしませんか?例のとても汚そうな黒い煙を吐いて。そのとき車輪が4輪しかもどれがメインギヤやらノーズギヤやらわからぬ、すべて同じ大きさなのだ。見慣れた3車輪式とは明らかにレイアウトが異なる。引き込みは先は胴体だが千鳥に互いにぶつからないよう巧みに設計されている。通常メインギヤは重心位置のわずか後ろに配置し離陸時の機首上げを容易にしている。(フライバイワイヤ搭載のモダンジェット機はそうとは限らないようになったが)B52はボンバーなのだ。ウエポンベイは重心位置に配置しないと弾薬投下後の重心がずれ困ったことになる。だからメインギヤは重心位置付近には設計できないのだ。というわけであの自動車のようなホイールレイアウトになったのだが、それじゃ離陸のとき機首上げできないじゃないか。(因みにホイールは着陸時のサイドスリップで脚損傷しないよう進行方向に傾くからくりまでついてる。恐るべし)次に気づくのは主翼の取り付け角、図面をみた方ならたピンとくると思うが異様に大きい、離陸は巨大なフラップとあいまって機首上げの必要がないのだ。離陸シーンの異様さはここからくるのだが、低翼にすればメインギヤは主翼に設定できるがそれだと主翼根本強度考慮するとウエポンベイが作れない。それととても長い主翼、アスペクトレシオをアップさせ、これでもかと大きな高揚力装置の嵐、翼をしならせやっとこせと離陸して行く様は莫大な爆弾搭載を実現している。一見地味でも必然から生まれた個性B52に乾杯!(戦争を肯定するわけじゃないよ)


B-52
の翼を日陰にランチ。
厚木基地オープンハウスにて


尾部機銃


4、実機の歴史
スケール目指すと資料がほしくなりついでに機体との関わりを知りたいと思うようになると以下のように芋つる式に泥沼に落ちいる。飛行家、設計者の切り口で・・あえて著名な方を外しているのが天邪鬼のこだわり
  
オットーリリエンタール
現在のハンググライダーのように重心移動で操縦できるグライダーの先駆者で翼型の研究もしていたが、飛行実験中墜死。多くのデータがライト兄弟をはじめ当時の飛行機研究者に渡ったと推測。
シャヌート
 自身でもオリジナルグライダーをライトに先駆け設計、製作、滑空実験までやるガッツは同じ飛行機野郎なのだが、それらの経験、ノウハウだけでなく世界中の同胞たちの情報を集め公開した点がユニークかつ大貢献。晩年事故調査にも尽力したといわれている。構造など功績はライトにも影響を与えている。
ライトブラザース
 言わずもがな、努力の性格違いの兄弟が自転車商会から動力飛行を成功させた。ねじり翼を金儲け目的なのかロール旋回のための幅広い特許申請・認可されたが自身過剰で世間の最新情報を取り入れず時代遅れの憂き目に・・飛行といっても低高度がほとんどでグランドイフェクトの助けがあったからこそと私は思ってしまう。また二宮忠吉がよく引き合いに出されるが日本とアメリカの文化、インフラの違いを含めてやむない敗北で、模型実験とライトの実飛行とはだいぶ差があると思う。非国民といわれそう。


ライトのBin fiz
科学館でのスミソニアン博より


サントスデュモン
どっちが前かわからない14bisという機体が思い浮かぶフランス人研究者。飛ばないからかどうかしらないが滑車とロープでつってまで実験した意味は何か。方向静安定はまず無いデザインと思うのだが、よく記述を読んでないのでいい加減に評価してならぬ(自分へ)。
エトリッヒ
 タウベと聞けばピンとくるのがエトリッヒ博士が設計し、ルンプラー社が製作した鳩型飛行機。私はエトリッヒタウベと呼びたい。タウベの製造権をエトリッヒ社になんだっけな?だまされたか、金がなくなったのか、とある事情あって手放し後年ルンプラータウベに名称が変わったと記憶。 
グレン カーチス
 アメリカ野郎カーチスは「紅の豚」のフレーズだがライトの次に商業的にも成功したと思われる。エルロンをライトのねじれ翼パテント回避で発明し(ライトのねじれ含めかなり原理に近く、発明といっていいか微妙?)WWT後のカーチスJN(通称ジェニー)は安価でベストセラー、ラジコンでも多くキット化されてるので大メジャー機といっていいかな。映画「華麗なる飛行機野郎」を見るとロバート・レドフォード演じる巡業サーカス飛行とでもいうのかな、バーンストーマー時代で大いに活躍したことがわかる。WWUのP40もパールハーバーで破壊される機体として有名?なんていったら失礼ですね、アリソンエンジン積んだ空軍の前座的存在?実はよく知らない。ジェット時代に入って4発ターボジェット大型戦闘機ブラックホークのアメリカ空軍不採用でカーチスの歴史は閉じるが名声は残るだろう。
日野大尉、徳川大尉
 これはメジャーで日本人として飛行機マニアとしてしらないともぐりだよ。日野大尉を先に記したのは、記録によれば実際日本最初の動力飛行をした方といわれているからで、生い立ちからどうしても徳川大尉にクローズアップされるのが気に触るのです。でもほんとうはどうなのか真実を知る方はもういない時代。でも軍の指示でフランスへ飛行術と飛行機購入目的でやらされた各位、それほど飛行機に思い入れがあったとは思えない。ちょっと辛口?
バロン奈良原三次 
動力飛行機を自設計始めた先駆者といえるが皇室バロンだから金持ちの道楽としか思えない。いろいろ遊び好きでどうしようもない浪費家というところは一部ハワードヒユーズのようかな。奈良原1号は飛ばず、2号で飛んだか?まともに飛行できるようになったのは伊藤音二郎の登場を待つことになる。
伊藤音次郎
尊敬すべき方。一生を道楽でも金儲けでもなく純粋に飛行機を愛したただの民間人。ほとんどの方がしらないと思うが奈良原三次に憧れ大阪恵美須町から一人上京弟子入り。津田沼の干潟を利用して滑走路とし自設計伊藤式恵美号を奈良原時代からの相棒大工の大口泡助製作、独自操縦術をゲットし帝都(東京)訪問飛行を成功させ伊藤飛行機製作所を創立した。
巡業のような各地飛行催しで収入を得、拡張、維持したが、ナイルス、アートスミスなどの腕利きパイロットによる同じく巡業飛行により財政悪化。金策に奔走する毎日が続き、最後はグライダー製作を最後に伊藤式の名は消えている。千葉県稲毛氏に碑が立っているが晩年成田三里塚で牧場経営し国際線成田空港着工時に最初に土地を提供したといわれている。軍隊を動かしてまで飛行機を商売にしようと政治家にまで進出したした中島知久平とは一線を画す。と思うのだが・・・中島飛行機が悪い分けじゃないけど、これまたリンドバークとハワードヒューズ並みに立場、考え方が違う。とても小柄ながら好きなことには寝食忘れる人柄の彼は私にとって神様。民間航空の父であり影の功労者と信じる。


おおとり号
実質 伊藤が設計した奈良原4号になるはずの機体稲毛の航空博物館所蔵


山県豊太郎、白土栄之助、後藤勇吉
 伊藤音二郎を慕い飛行家として伊藤飛行機研究所で操縦術獲得し、巣立っていった。それぞれ郷里の英雄のはず。山縣は飛び抜けて伊藤をしたい初の2回連続ループザループ(宙返り)を達成したにも関わらず最も知名度は少ない。伊藤に貴重なノームエンジンやメンテナンスを提供した詐欺師まがいの鳥飼半三郎の甥にあたるが、純粋に飛行機に興味を持ちいっぱしの飛行家になるところ若くしてループ中墜死。
ナイルス、アートスミス、キャサリン嬢
 確か大正時代日本に金目当てに現れた飛行家といったら失礼か。でもアートスミスなど各地 秋田などでは英雄視されHPまである。
ワイリーポスト
 片目のポストの写真が記憶に残る。ゲッティとともに木製モノコック、ストラットのない高翼単葉の先進的なロッキードベガ機で世界一速周り飛行。他にも記録飛行に何度もコースを換え挑んでいる。片目は飛行事故での勲章。世界一周とはいっても無着陸ではないから、20世紀後半ルタンのボイジャーまで無着陸はなかった。今新しい計画があるというが・・・
パングボーン、ハーンドーン
 ミスビードルでWEB上検索するとたくさんヒットする。青森淋代海岸から真っ赤に塗られ胴体横にMiss Beedle命名されたベランカスカイロケット機は無着陸でアメリカ ウエナチーへ太平洋横断に成功した。残念だが当然懸賞金目当てである。当時日本も世界に航空分野で遅れをとるまいと懸賞飛行イベントをやっていたがそのひとつだろう。
本来日本人パイロット、飛行機が当然望ましく実際彼らが飛び立つまでには紆余曲折(スパイじゃないかなんてのも)あったものの、呼んだ記録本には青森りんご津軽の品種をお土産に飛び立ち、途中で脚を落として空気抵抗を下げ、成功後もりんごを通じてウエナチー市と淋代とは交流があるという。淋代へは旅行途中立ち寄ったが夏はとても暑く関東と変わりない。淋代海岸には出発地点を示す木柱が立っているがまわりは海水浴客で賑わいぜんぜん寂しくない。冬はたぶんブリザードで文字通り寂しいはず。また近くの公園には似てないが、ほぼ実物大と思われるレプリカコンクリート模型が展示してるが、ぶつ切りの翼見るとセンスどころかまったく飛行機というものをしらない製作者か予算がなかったのか残念。さらに記念館がなぜか寺山修二記念館と同じ建て屋にある。ラジコン模型の展示や関連本販売、淋代の人たちが彼らの飛行に尽力した様子が多くの写真で伺い知れる。淋代が出発点としてえらばれたのは北周りで最短でアメリカに着きたいことに尽きるようだが、霞ヶ浦発進というのも計画にはあったかな?今アメリカにはフライアブルなレプリカが製作され飛行に成功している。日本にもくることだろう。また青森には新たに立派な航空博物館もたしか2004年に完成し、三沢基地オープンハウスなども合わせて訪れたい地である。
・ハンナ・ライチェ
 ドイツの誇るグルナウベビーという名でわかる方はマニア、でも結構キットも出てるし、メジャーですね。この機体で大空に飛び立ったハンナの物語は文庫本になっている。後にミラージュのテストパイロットになったというからかなりのおてんばさんだ。
・アメリアイヤハート
 あまり詳しくは無いがポスト同様真紅ベガ機で記録飛行とロッキードエレクトラでの記録飛行中消息を絶った女流飛行家。
・リピッシュ博士
 Me163を有名たらしめた無尾翼機の設計第一人者。
・ジミー・ドゥーリットル
シュナイダーカップでカーチスR3C-2を巧みに操り二度も優勝している腕利きパイロット。カーチスJNから始まりB17での東京空襲までの波瀾人生。彼は操縦だけでなくプロペラピッチ微調整など機体に対しても勘でなく理論武装してるところがにくい。この本を読めば博士号までとった彼の魅力を語ってくれる
ワードヒューズ←デカプリオ嫌いでもaviatorみてね、きっとデカ様の虜に・・・・・・映画見た方が早いね
 ヒューズツール社を若くして相続、社長になり、映画製作と飛行機作り、操縦に異常に興味を抱く人物であり、女性との交流も派手だが、政界を動かす資金力は後にTWA航空そのものを買い取るまでにいたる。自分の機体を売るには航空会社を買ってしまうのも手というわけか、記録飛行に関わり続けるための戦略なのか。彼の魅力は単に飛行機が好きなだけでなく自己流とはいえ航空力学など飛行機に関する書物で独学し基礎を持っていることだ、それを生かした基礎設計まで自分でやってのける。行き詰ると有名どこではロッキード社ケリージョンソンなどにたずねるなどしていたようだが基本的には彼の個性がそのまま機体設計に取り入れられ(金持ってるから反対するやつもいないか)ていった。さらにすべての初飛行は彼が一人でこなしている。それもかなり無謀に。特に高速機H1レーサーはメジャー機で零戦に似てるような気がするが、空冷星型エンジンで頭でっかちながら、鋲にいたるまで空気抵抗にこだわるところなど並みではない。当然翼面荷重を大幅にアップさせているから記録すごいがエンジン停止後もすざまじいい。映画の再現が本当なら納得の不時着リカバリーである。ぜひ映画みてほしい。その後の双発、双胴、コントラペラ搭載XFー11は一見 P−38のようだがこの機体のほうが先に開発されよくみればずっとスマート美しい。残念ながら初飛行では墜落に近い不時着で瀕死の重傷を負うが彼はめげない。HK−1巨大飛行艇も結構知られた存在、ハーキュリーズと銘銘されたが一般にはスプルースグースを呼ばれたらしい。離水して高度20m程度は飛行したようだが、全身機体強度不足が明白で、ロッキードベガ機のようにデュラモールドと呼ばれる木と樹脂を厚力と熱で曲面に固て製造する構造はそもそもこの巨大
機では無理だったのだろう。改良には莫大な費用というより作り直しに近いとさすがのハワードも断念し博物館行きとなっている。
何度もいうが彼は生まれながらの金持ちで、そこをリンドバーグと対比されるが、情熱はハワードのほうが上と思う。日本には同じ境遇でもこれだけ飛行機に情熱燃やす人などいない。金持ちはより金持ちを目指す。言い過ぎか。
憧れの金持ちハワードだけど、晩年の奇癖は幼年期のトラウマ?こわいものだ。
・ケリージョンソン(ロッキードスカンクワークス)
 もっとも有名なのはRS71.時のジョンソン?大統領がRSをSRと間違えて発表したのがそのまま名称になってしまったというのチタニューム外板を初めて採用しマッハ3巡航達成した戦略偵察機。この機体のことを言い出すとこれまた長いので割愛。初期作としてはP38かな?ハワードヒューズとも交流あるらしいが、スカンクワークスといういい香りのするシークレットチームに属し活躍した。F104,大大大好きなU2(アイルランドのU2も好き)、湾岸活躍のステルスF117ナイトホーク、など数え上げればきりが無い。空気が見えるやつといわれしめた航空力学観は鋭く、エアインテークの形を見ただけで良し悪しを言い当てる眼力、天才肌。晩年SR71の最後の飛行を涙ながらに爆音とともに聞き逝った。
・サンテグジュペリ
 操縦下手な星の王子様絵本作家。ブレゲー14、P38など愛した機体の中には私が大好きで日本にも懸賞飛行で2回も訪れている(2回とも失敗)フランスのコードロンシムーンがある。もう少し深く彼の魅力を探求したい。
・チャックイエーガー
 ベルXS−1で初めて音速を突破した名誉あるパイロット。ロケット推進だから実用性はMe163並に乏しいから音速突破したところで実験でしかない。しかもたまたまテストパイロットに選ばれたに過ぎないのではないだろうか。下調べが少なくお叱りを受けそうですが、基本的にパイロットより飛行機を設計した人のほうが尊敬できちゃう。F1はアレジ(古いか)よりコンストラクターズ、フェラーリが偉いと思うタイプなの。
・アートショール
 粋なアメリカ人アクロパイロットとしか知らないが、近頃のエアロバチックだかアクロバチックだか一般に知られるまえから彼の引きこみ脚に改造されたスーパーチップマンクを駆り縦横無尽にアクロってたおやじ。愛犬の名がエルロン君で、数年前にアクロプラクティス中海上へ墜落帰らぬひとへ。
・新妻東一
 F86、富士重工T1ジェット練習機のテストパイロットから民間機まで幅広く活躍した。その風貌体格は日本人離れしているがハーフでしょうか。かっこいい日本人の一人。
・高橋 淳
 新妻氏同様数々のテストパイロット経験おありと思います。身近なところでは日本製ホームビルド機のテストはほとんどこの方が行っていたものと推測、かなり高齢ながら長身でハワード並。
・堀川 勲
 グライダー会のドンかな。一度お会いし、一言三言話させていただいたことがる。気さくながら日本グライダー会の生き字引。
・ロック岩崎:追悼

各位

5、実機とラジコンの違い
面荷重やRe。この辺はくわしくいいだすときりがないのでここまでとして、既に記載したとおりReが大きいほど機首上げできて失速しにくいことになるわけです。ですから相似形のゼロ戦のスケール機を作っても絶対に同じ角度で着陸進入は不可能。(もちろん仕掛けを付加すれば別ですが、これまた長いのでので割愛)大型ラジコン機を飛行させるのは経済的には厳しいですが、飛行しやすさに特化すればその他十分な推力、翼面荷重などがそろえば良好で近頃愛好者が増加するのは当然といえば当然。その前に目立ちたいというのがたぶん先のような・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

角丸四角形吹き出し: フレンドシップ
速度を翼面荷重基準で描くとなんていうのかおねんねした放物線
になってしまう。間違ってるかな、これだと速度はどこかでサチりそうだ。

それでもぽつんとあるフォッカーフレンドシップの速度はこの曲線には
乗らず、もっと高く位置している。速度は翼面荷重だけでは決まらず、
誰でも考えつくエンジン出力がものをいう。

左のグラフの速度に機体倍率をかけるとなぜか
リニアになる。(循環してるかも)
このラインでいけばジェット戦闘機なんか
どうなるかな、試してみよう。


・・・・気もしますが・・・小さな秀作にも目を向けてほしいなー、本とは小型完全スケールこそ難しいんだぞ!でも大型ほしい!?実機には前後縁フラップなどの高揚力発生装置もありRe上昇による最大揚力係数増大(失速限界迎角増大)もあり翼面荷重は模型の比にならないくらい大きくしている。またそうでないと商業飛行を満足する巡航速度を大きくできない。福島の献上桃が痛まないように東京に届けるなど、商業的に速く飛行するためには翼面荷重を単純に二乗、三乗の法則で作るのでなく、翼面荷重高くし(模型に対してというのは比較対象が変だが)、飛行速度アップさせ、引き換えに高揚力発生装置、また大迎角を持って容易な離着陸速度確保する。実機ではわざと重くするわけもなく結果的に重量増になったなら翼面積、および高揚力装置をアレンジしていると思う。模型では低Reのため失速迎角は低く、最大揚力係数が低い上に単純な後縁フラップつけたくらいでは大きなフラップ下げ角取れない。これも低Reによる境界層剥離による失速しやすい特性と考え、また重心位置周りの回転(ダウントリム)モーメント発生と抗力の増大をもたらす弊害だけが残る、また模型は慣性モーメントが小さいのでこれらが顕著に現れる。よって模型の翼面荷重は実機に比例した大きさにはできず、軽く仕上げるのが必須といえる。決して翼面荷重高いほうが風に強いとかは理にかなわない。確かに飛行速度より高い風速下では滑走路に戻れないから、海鳥の翼面荷重をあげているのと同様ある程度翼面荷重アップは必要とは思うが本質ではないと考える。やはり軽く、無風(実機にあわせて相対対気速度)前提に離着陸対地速度がさがるように綿密に考慮すべきと考える。ジェット戦闘機のRC機であっても着陸速度低いほうが安全確実な着陸可能なのは自明の理で私の作品コーナーの自作シーハリアーでの超低速飛行がもたらすぎりぎりまでの冷静装舵を可能とし、当たり前といえるが、それを証明している。しかしながら繰り返しになるが実機に比べ確実に飛行速度の低いRC機にとって相対的に風は無視できない。屋外で飛ばす飛行機は自力で滑走路に戻るにはそれなりの翼面荷重が必要となるわけで堂々めぐりとなる。


空力実験機の意味ももつシーハーリア


大昔 百里に来たUS marinesかな

つまるところ、いつも飛ばす飛行場の最大風速を考慮した翼面荷重の飛行機を設計するればよいことになるが無風時の着陸速度が自分の操縦技量にマッチすることが肝要かな?なんてね!たくさんの組み立てキットが発売されているが昔も今も実機と比較して強度過剰といえる。練習機がロムチェバックやクイックロール、など高Gマヌーバーやっても壊れないなんて変だよ。実機をウルトラマンがどんなにやさしく持ってもたぶん壊してしまうだろう胴体つかんでぐちゃ、翼もってバキッ!、翼の両端もってたわまない実機など無いのです。B747で4mは持ち上がる。うそだと思うなら、乗ってみるとわかる。ウイングレットが離陸開始からどんどんもちがるさまを見るとうれしくなっちゃう。B52ストラトフォートレスやU2なんかもいいよ、わくわく、わくわく。でもラジコンキットがそんな設計だとつくる人が飛ばす前に壊してしまっては即クレームだ、それにバルサブロックや成形プラ材も使わないとお客さんは作るの面倒がって帰ってしまう。その点インドアプレーンはマニアだけが作り、持ち、保管するから成り立つ、キットはありえないカテゴリー、また脱線。だからというわけではないが。あるが、私がほとんどキットを買わないのは作りたい機体が少ない(マイナーだから)からと重くなるからに尽きる。自分で設計、製作していれば、弱いところ、丈夫なところはわかるわけで、機体の気持ちになってやさしくあつかうことができる。これがなんにもしらない近所のおじさんなんかが持ったりすると簡単にこわして知らぬ振りである。(近所のおじさんとは福島コーナーによく登場するひとじゃないよ、念のため、名誉のため)木製なら繊維方向を見極めてうまく利用すれば適材適所軽く丈夫な機体ができる。そして機体各部にかかる荷重を考慮して応力集中をなくすことが、理想かな。かんざしは応力集中を防ぐラジコン機を含む模型飛行機用語?で頭にさすのとは違うけどとても重要で、しかもつければいいってものじゃないのよ

6、これからのラジコン飛行機の行方
 RCが決して後進国でないのに日本発信のカテゴリーが少ないのはさびしい。なにか!

アラカルト


AH-1
コブラ
排気管がしびれるシルエット


T-2
 Blue Impulse


T2
 BI with after barner


塗装デザイン一般公募で初めて
公開されたソリッドモデル
私のデザイン1、2,3は没


T-Birds

参考文献
・隠された飛行の秘術:加藤寛一郎
・鳥と飛行機どこが違うか:ヘンク・テネケス
・飛行機物語:鈴木真二
・模型航空機と凧の科学:東 昭
・発想の航空史:佐貫 亦男
・航空ジャーナル別冊「大空への挑戦」
・続 大空への挑戦
・空気の階段を上れ(上下巻):平木邦夫
・好敵手:風間 真知雄
・イカロスたちの夜明け:平木 邦夫
・イカロスは飛んだ:平木 邦夫
・大空にいきる:ハンナ・ライチェ
・極限飛行、危機に立ち向かう心:加藤 寛一郎
・プロペラ飛行機の興亡:黒田 光彦
・零式戦闘機:吉村 昭
・航空力学:川端 清一
・ハワード・ヒューズ ヒコーキ物語:藤田勝啓
・ジェーン航空機年鑑
・航空ジャーナル1979/1月号
・エンジンはジェットだ:吉中 司
・黎明期のイカロス群像:平木 邦夫
・昭和の日本 航空意外史:鈴木 五郎
・ステルス戦闘機:ベン・R・リッチ
・翼よあれがアメリカの灯だ:江戸雄介
・日本航空機総集:野沢 正
・大空の覇者ドゥリットル:加藤 寛一郎
・ラジコン技術:電波実験社
・RCエアーワールド:エイ出版社
・航空ファン、航空ジャーナル、航空情報、エアーワールド各誌
・その他たくさんの航空関係書籍、雑誌、模型製作と飛行経験などおよそ35年間の頭の片隅蓄積データ。

各著書の助けを借りまた自設計機情報、友人の機体情報より自分の言葉で表現しました。


HPの無断転用をお断り致します。