ANTONOV An-2 "Colt"

イトル写真は福島スカイパークに飛来した本物のAN-2だ。
記憶も消えかける20年以上前、亡命に使われた大型複葉機ということで一瞬テレビニュースに映った変な機体。これが最初の出会いでAN-2の名を知ったのはずいぶん後のこと。
紐解けば複葉にして単発1000馬力は世界最大、しかもオーバーハングしたキャノピー、フルスパンのスラット、フラップ、重苦しいスタイリングは個性の塊。
ドイツのフィーゼラーシュトルヒのストール性に着目したスターリンが1940年代ヤコブレフの設計者アントノフにコピーを命じたという農業、軍用多目的輸送機。開発当時複葉なんて!と古典的の評を受け生みの苦しみを味わった落ちこぼれながら本国ソ連をはじめポーランド、東ドイツ、中国、など2万機以上生産され世界の共産圏を主に飛びまわっているロングセラーだ。
最近では真紅に彩られた元チェコのOK-KIBが1998年福島スカイパークにも飛来し、幸運にもコクピットシートにおさまるチャンスに恵まれた。爆音とともに加速するといとも簡単に車輪が地面より離れるストール性はシュトルヒと比較するすべはないが重たそうな機体からは想像しがたい光景だった。

実機スペックは空冷星型9気筒1000hp、全備重量5.5t、全幅18.18m、全長12.74m、巡航速度200km/h、乗員乗客16名、航続距離900km。

てこれを12/100にスケールダウンしてみようというのはやはり無謀であったか、ディテールを眺めるにつけため息の昨今ですが、何が大変といえば
@上翼の付け根が変(シュトルヒのように左右分割しているためカンザシが使えない)
Aキャノピーが多角形しかもオーバーハングしてる
B上下翼ともエルロン、フラップヒンジが変(ドループというのでしょうか隙間フラップ効果と操舵力軽減をねらった最近はあまり見られない構造)
C巨大な側面ドアと客室内をある程度再現したい
Dダサいコクピットディテールをある程度再現したい
Eサス付き脚としたい

 

胴体はきわめてオーソドックスにベニア胴枠に3mmバルサ側板、それに3次曲面をバルサの甲板張りしていく。

 

 

 

 

 

 

おびただしい動翼。上下翼エルロン、フラップ、尾翼 全部で11枚、しかもリブ組です。もういやだ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

操舵力軽減とアドバーズド・ヨーに寄与する面倒なフリーズエルロンはただいまアルミ板で製作しているが振動耐久性アップが目下の悩み

 

 

 

 

 

キャノピーフレームは0.8mmアルミ板を短冊に切り、予めつくっておいた発泡スチロール雄型にあわせねじとめしていくがとてもとても辛抱要ります。ガラスは一度にバキューム成形無理なので上方の曲面部のみ型押しつけ成形し、あとは平面塩ビ板をはめ込む考え

 

 

 

 

 

 

 

ブラウンB2アクロにも登場のお姉さんフィギュアがちょうど良いスケールでコクピットの床は化粧合板、シートは発泡スチロールに布貼りで作り始める

 

 

 

 

 

 

計器パネルは航空ファンに載ってた写真を参考にプラ板と市販の計器ミニチュアでえいや製作

 

 

 

 

 

 

 

この辺までくるとうちの娘はシルバニアファミリーねずみの家ジオラマを連想するらしくほしそうでした。あまり凝ると進まないのでこれまで。